「虎斑杢」（トラフモク）が現れた木材で
時計ケースをオーダーしたいという
お問い合わせをいただきました。
さてさて「虎斑杢」とは・・・・。
「虎斑杢」（トラフモク）
「虎斑杢」（トラフモク）は虎の毛皮のような縞模様から、虎斑(とらふ)と呼ばれているようです。
そう言われると、確かにそんな雰囲気も。
それにしてもマニアックすぎる杢です。
というか「虎斑杢」とう杢名をお客様がご存知であることに驚かされてしまいます。
「銚子」より御来店ありがとうございます。
お電話にてご予約をいただき御来店。
お聞きすると銚子から、
ということで遠いところ本当に感謝いたします。
おそらく３時間はかかるかと。。。本当にありがとうございます！
ご要望を細かくお聞きすると
「虎斑杢」（トラフモク）が入った木材で時計ケースを
検討されているという事で間違いないようです。
「虎斑杢」は色んな樹種にでてきますが、大きい材からたまたま現れた「虎斑杢」だけ切り出すと、
歩留まりが悪すぎて、一般的には
コストアップになるとのご案内をさせていただきました。
しかしです、
ストックがありました！
「紫檀」です。ストックしていました！
よくよくみると池袋に「紫檀」をストックしていました。
まさに「虎斑」が現れています。
なんというタイミングなのでしょう！
この紫檀は1937年に製材され、東京の医院にて使われていた古材。
製材から81年が経過しています。（とんでもない安定した乾燥材です）
一般のお宅で家の柱に紫檀を使うという選択はほぼほぼないはずです。
柱の持ち主は、お金持ちのお医者さんだった事が想像できます。
「でも それ、床柱に使っていただけじゃないの？」
なんて、思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
この紫檀は「ほぞ」 が切られています。
柱です。 なんということでしょう。
紫檀でご自宅を組み上げられていた可能性があります。
今こんな高級材で家を建てるとすると大変な事になってしまします。
というか入手できません！
何と運の良いお客様でしょう。
マニアックな「虎斑杢」で、なおかつ希少高級材「紫檀」！
「３本用サイズで時計ケースをオーダーいただきました」
ありがとうございます！
時計ケース屋として初めての紫檀での製作です。
希少高級材ですので、ご予算オーバーだったかもしれませんが、
「虎斑杢」を御紹介できて何よりでした。
どんな硬さか、試しに「手ノコ」でカットしてみると
黒檀より少し硬く、ローズウッドのような雰囲気も。
この硬さ、密度、いいケースに仕上がる合図を木材が出してくれています。
早速、製作にはいりました。
３−４ヶ月の納期予定です。
３ヶ月後、完成！ 納品でご来店
２月の受注から約３ヶ月。
完成！
お客様にご連絡差し上げますと、あらためて銚子からご来店いただきました。
３時間の旅、本当に頭が下がります。
いよいよ納品の時です。
せっかくだから希望通りの時計ケースをオーダーしたい、
というお客様の情熱を、
「紫檀」が理解したかのような美しい仕上がりです。
「虎斑」がはっきりが現れ、素晴らしい光沢です。
この紫檀材は、製材してみるとかなり優れた材で、
虫食い、割れもなく想像をこえる
「かなり歩留まりのいい材」でした。
これは、どういう事かというと
１本の紫檀の柱で、
予定していたよりも多くの時計ケースが製作できるという仕組みで
かなり「ラッキー」な出来事です。
という事で、ご来店いただいたお客様には、
この「ラッキーな歩留まり」のお話をし
御注文時にご案内していた仕上がり金額より
「￥25000」お安くして納品させていただきました。
お客様もびっくりされていましたが、
私たちにとってもラッキーな「高級希少材 紫檀」との出会いでした。
お客様の期待にお応えできる
時計ケースを納品させていただく事ができ本当に感謝です！
ありがとうございます。
いただきました「銚子おせんべいものがたり」
早速、美味しくいただきました。
やっぱり、お茶とおせんべいですね！
お気遣い本当にありがとうございます。
「紫檀」時計ケースのオーダーについて
この紫檀材の柱は約180cm程のストックが池袋ございまして
現物の材がご覧いただけます。（要予約）
５本用・３本用サイズは
今回ご紹介させていただいたケースと
ほんと同じような「虎斑杢」での製作が可能です。
これだけ品質が優れた乾燥材との出会いは、おそらく最初で最後かと思われます。
ご検討されるお客様、そうしたらいいかわからないお客様は、お気軽にお問い合わせください。
３本用 ¥115800（税別） 5本用 ¥149000（税別）
（ごめんなさい。 1本用サイズは５本用・３本用の際には端材がでないと製作できません）
（さらにごめんない。 10本用サイズは幅が足りなくて製作ができません）