黒柿材とフランス産ラムベージュ

都内近郊にお勤めのお客様
初めての時計ケース選びです。

金庫に入れます

お電話で予約いただいたN様、ご来店ありがとうございます。
都内近郊にお勤めのお客様ですのでサクッとご来店です。

現在、検討されている時計ケースは
10本用サイズで、樹種未定。

ポイントは
10本用サイズケースのサイズ感です。

何故かというと
「ご自宅の金庫にスポッと入るかどうか」
がポイントのようです。
今回は実物のサイズ感のチェックと樹種選定です。

10本用サイズケースは
次のようなサイズ感です。

約幅292mm × 約奥188mm × 約高104mm
(画像のケース樹種はモンキーポッドです)

ソウルバード
時計ケース
モンキーポッド

早速サイズをチェックしていただき
金庫サイズと照らし合わせると
出し入れは全然大丈夫のようです。
よかった、よかった。

さてこの『金庫』系ですが
ちょくちょくお問い合わせをいただきます。

「金庫の中に時計ケースごと収納しても大丈夫ですか?」
「カメラの防湿庫の中に入れても大丈夫ですか?」

この場合、参考にしていただきたいのが
収納される場所の湿度です。

一般の金庫でしたらOKですが
「カメラの防湿庫」はNGの可能性がございます。

「カメラの防湿庫」は
湿度35パーセントほどを狙っているものが多いようですので
木製品には × です。

時計ケース本体から湿度が抜けていき
「ひずみ」「ゆがみ」といった「ソリ」が発生します。
若干のソリですと、
安定した湿度でしばらく保管することで
ほぼほぼ戻ってきますが
激しいソリの場合、削り直したり
組み直したりする必要があり、
リスキーな作業が伴います。
くれぐれもご注意ください。

推奨湿度は、概ね50〜60パーセントほどがベスト!
とお考えください。



カタログ

さてご来店のN様、
ソウルバードの webサイト内の
次のページを参考に時計ケースを吟味されていたようです。

製作例1


製作例2

これらのページの中には
希少材や銘木材で製作した時計ケースの一部がUPされています。

以前は

「カタログはありませんか?」


というお問い合わせも結構いただいていましたが
時代の変化でしょうか、
最近は「カタログがない事」が当たり前のようになってきているようです。

これはappleさんの力も大きいのかと思います。

ipadを買う際に


「カタログください」


というお客様は
「 もはや」いらっしゃらないでしょうから…。

ソウルバードではカタログがわり として
できるだけ「製作例」のページに画像をUpしていきますので
今後も「カタログがわり」としてご覧いただければと思います。

ただし記載されている金額は販売当時の金額ですので
現行の金額についてはお問い合わせください。

N様より、「おすすめは?」



はい、これが結構難しい質問です。

どこにポイントを置くかによって「おすすめ」は変わってきます。

いろんな通販サイトで簡単に買えるようなレベルのものではなく
「安定したグレード感があればOK」
という場合はメイプル材、オーク材の時計ケースで十分です。

10本用時計サイズケースで
一番グレードの高い、おフランスの放牧ラムレザーを貼ったりすると
もう「高級時計ケース」の仲間入りです。

下の画像は「メイプル材の時計ケースを地中海放牧ラム」で仕上げたものです。
写真からも
「安定したグレード感」
は感じていただけるかと思いますが、
リアルなケースをご覧いただくと
ほとんどのお客様が
「十分です、高級品です。 他でこんな時計ケース見た事ない!」と
おっしゃいます。
その上、レザー に触れていただくと包み込まれるような優しさを
感じていただけます。
満足感!満足感!

ただし、このパターンは
「木材の価値といった事を考えなければ」
という前提です。

これから10年後、20年後、
さらには、次の世代にも…..
とお考えるになるお客様には
もう少しランクを上げる事をお勧めします。

たとえば、
北米産のウオールナット材をお勧めしたりします。

soulbird
ウォールナット
時計ケース



オイル仕上げで納品となりますので
「経年変化」と「アンティーク感」が期待できます。

お客様自身が、時計ケースを「育てている感」がお楽しみいただけます。

まッ、このラインくらいまでが
「カジュアルな時計ケース」かと思います。

これより上のライン以上を検討しだすと
だんだんと
木材の魅力との葛藤が始まります。


「ショーケースが気になるんです」

ご来店のN様、ショーケース内の時計ケースが気になるようです。

ちょーど納品前の黒柿の時計ケースが数点、保管されています。

「かっこいいな!」
「かっこいいな!」

恐縮で〜す。

たしかに
黒柿が数点ショーケースに入っていると
まるで

「美術館」

のような雰囲気でもあります。
(褒めすぎですが…)

N様、なんか、黒柿が気になるようです。

「手入れは大変ですか?」

基本的に手入れは必要ありません。
やっていただくことは
セームレザーでケースの外装を拭いていだくことだけです。
内装のレザーにも
クリームを塗ってはいけません。



「10本用サイズの黒柿はいくらくらいですか?」

木目にもよりますが●●万円〜●●万円程です。

「高い!」

はい、国産高級時計が1本買えるくらいの金額です。
この黒柿のお値段の幅ですが
木目がおとなしい黒柿はお安く
木目が激しい黒柿はお高く、
とお考えください。

ただし、これはあくまで木材の価格のお話ですので
「高いもの=お客様のお好みに合う」
という訳ではありませんので
あしからず。

さてご来店のN様、どうも
この黒柿達の「和的」な雰囲気に惹かれてしまったようです。

数千年にわたり人々を魅了してきた黒柿、
時代はかわっても
伝わる魅力は
かわらないのかもしれません。

「なんとなく天板を選びます」

まだこの段階で「黒柿」と決定したわけではありませんが
N様、天板の比較を始めだします。

「この板はハイグレードです」
「この杢は、すごく貴重です」
「この板は少し湾曲しているのでお安いです」
「この板は虫穴があって埋めて納品しますので、少しお安いです」
「この板は少し割れているので、10本用の天板には使えません」

一言で「黒柿」といっても様々です。
マグロはマグロでも
「本マグロ」と「キハダマグロ」では
全然違いますよね。

「本マグロ」の中でも
「トロ」と「赤身」では
違った魚のようになるのと同じです。

また黒柿に精通した職人が乾燥させたものと、
そうでないものには大きな違いがあります。
その理由は長くなりますので割愛させていただきますが
かなり違います。

従いまして
当たり前のようにお値段も相当違います。

さて、色々と材の比較をされたN様、
とうとう
黒柿に決定のようです。

ありがとうございま〜す。

天板は、

黒柿材とフランス産ラムベージュ

濃淡がはっきりした孔雀杢です!

10本用サイズケースを製作しますが
白黒がはっきりしていて
いい時計ケースに仕上がりそうです。

レザーもおフランスの羊さんに決定です。

2020年より受注を開始したレアレザー です。
フランスラムベージュ表革!


French lamb leather

フランス産ラムレザー


頬ずりしたくなるような手触り。
まるでしっとりとした人肌のような革です。

早速製作にはいりますが
納期は4ヶ月程はかかるかと思います。
ゆっくり、ゆっくり、
長〜い目でお待ちください。

N様、ご注文ありがとうございます!


ここでリフォーム、ギアモーター

ところで最近では20年ほど前に納品した時計ケースの
内装リフォームのご依頼をいただくことが増えてきました。

内装がレザー仕上げのケースについては
『内装がへたってしまう』ということは ほぼ無く、
収納本数が変更になったり、
時計のサイズが小さくなったり、
大きくなったり、
いろんな変化に伴ってのリフォームがほとんどです。

またワインディングマシーンについては
ギア等の交換をする事で
永らくお使いいただけます。

10年、20年と経過していくうちに、
収納品や収納品のサイズがかわる、
なんて事は多々あると思います。

生まれたばかりの子供が成人を迎えるくらいの年月、
という事ですから当たり前ですよね。

リフォームで戻ってきた時計ケースは
綺麗にメンテを行って再納品させていただきます。

ソウルバードでは納品させていただいた
時計ケース、ワインディングマシーンの
リフォーム、メンテを常時受け付けています。

またソウルバードから「直接購入した」以外の
「オークションで購入した」ものでも
ソウルバード製であれば
問題なく受け付けています。
ご遠慮なくお申し付けください。

いつもありがとうございま〜す。